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雑音とは、 計測しようとする対象以外の信号
電流を運ぶ荷電粒子が、不規則な熱運動をすることによって生じる雑音
生じる雑音電圧の2乗平均は
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(36) |
T : 絶対温度
R : 抵抗値
k : ボルツマン定数
B : 雑音の周波数バンド幅
[有能入力雑音電力]
図の回路において、回路のインピーダンスをとおけばで消費される最大雑音電力は、(演習 19参照)
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(37) |
となる。式(36)を代入すれば、
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(38) |
となる。
このを有能入力雑音電力という。
印加電圧による荷電粒子の変動によって生じる雑音のこと。
平均電流が同じでも電子数が揺らいでいるために起る。
この雑音のパワースペクトルは周波数に反比例する。
これは、抵抗体や半導体デバイスなどで観測されるだけでなく、自然界のあらゆるところ(母親の胎内、風の揺らぎなど)で見られるといわれている。
半導体デバイスでは、半導体内部の結晶界面の不純物によるキャリアの揺らぎが原因と考えられている。
信号電力 と雑音電力との比を信号対雑音比(SN比)という.
一般にデシベルで表すことが多い。
機器の雑音性能を表す。
入力でのSN比と出力でのSN比の 比を表す。理想的には、1である。
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(39) |
集合平均と時間平均が等しい場合エルゴード性があるという。
例えば, 一つの抵抗Rの両端の電圧を測定し続け, その時間平均を求める
と
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(40) |
となる.
また, n個の抵抗,, , のある時刻におけ
る両端の電圧の集合平均は,
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(41) |
となる.
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(42) |
が成立するとき, エルゴード性があるという.
図 2:
Noise のゆらぎ
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Nobuo Nishimiya
平成18年9月25日