Subsections

• 3.1 起動と終了
• 3.2 実行例
  • 3.2.1 加減乗除
  • 3.2.2 変数への数値の代入
  • 3.2.3 指数
    • 3.2.3.1 例題
  • 3.2.4 複素数
  • 3.2.5 練習

3 Octaveの入門

3.1 起動と終了

``kterm''上で、 ``octave''と入力することにより起動する。 ターミナル上で実行しますので、&はつけません(``kterm & ``とは、入力し ない)。

そうすると、プロンプトが

octave:1>

になります。

終了は、

octave:1> exit

または、

octave:1> quit

と入力します。

3.2 実行例

3.2.1 加減乗除

数値を入力して、計算をさせてみてください。

octave:1> 1+1
ans = 2
octave:2> 123/456
ans = 0.26974
octave:3> 23*48/3-10
ans = 358

加減乗除ができます。

3.2.2 変数への数値の代入

変数に数値を代入にて計算してみてください。

octave:4> x=3.14
x = 3.14
octave:5> r=25.0
r = 25
octave:6> r*r*x
ans = 1963.4

変数に値が保持されます。 実は$\pi$の値は''pi''と言う変数に元から入っています。 練習してみます。

octave:13> r*r*pi
ans = 1963.5

3.2.3 指数

$2.5 \times 2.5 \times 2.5 \times 2.5$ などはどのように計算するか? もちろんそのままかけてもよいが、

octave:6> 2.5*2.5*2.5*2.5
ans = 39.062

指数形式で書くと

octave:7> 2.5^4
ans = 39.062

3.2.3.1 例題

0.2 C と 0.3 C の電荷が距離 5 cm 離れて置かれているとき、電荷に働くクー ロン力を求めよ。

[解] クーロン力は以下の式で求めることができるので、

$$\begin{eqnarray*} F &=& k_0 \frac{Q_1 Q_2}{r^2}\\ より、&& \\ F &=& 9 \times 10^9 \times \frac{0.2 \times 0.3}{ 0.05^2} \end{eqnarray*}$$

ここで、オクターブで計算させてみると

octave:8> k0=9*10^9
k0 = 9000000000
octave:9> q1=0.2
q1 = 0.20000
octave:10> q2=0.3
q2 = 0.30000
octave:11> r=0.05
r = 0.050000
octave:12> f=k0*(q1*q2/r^2)
f =  2.1600e+11

答えは、簡単に $2.16 \times 10^{11}$ C と出る。

3.2.4 複素数

複素数(i=$\sqrt{-1}$)も扱うことができます。

octave:8> x=2i+50
x = 50 +  2i
octave:9>  y=3i+22
y = 22 +  3i
octave:10> x*y
ans = 1094 +  194i
octave:11> x-y
ans = 28 -  1i
octave:12> x/y
ans = 2.24341 - 0.21501i

このように、簡単に計算できます。

3.2.5 練習

1. ``octave''の起動方法と終了方法を説明せよ。
2. 1辺の長さが13.32mmの立方体の体積を求めよ。
3. 半径 25.4 mm の円の面積、球の表面積、体積を求めよ。 但し、円周率は組み込み変数''pi''を使用すること。
4. 51$\Omega$の抵抗に800mAの電流をながしたときの電圧値と、消費電力を 求めよ。
5. $x = 3.14$のとき、 $(x^2 - 10)(x - \pi)$を計算せよ。
6. $a = 2 + 3i$, $b = 4 - 5 i$のとき、$\vert a\vert$, $\vert b\vert$, $a \times b$, $a/b$ を求めよ。
7. 15 mC と 26 mC の電荷に働くクーロン力を求めよ。