複素数と複素平面

  1. 虚数 (imaginary number)
  2. 複素数 (complex number)
  3. 複素平面 (complex plane)
  4. 用語
  5. 複素数と複素平面の対応

  1. 虚数 (imaginary number)

    x を2乗すると、x が正の数であろうが負の数であろうが、 x2は正の数になる。
    したがって、2次方程式
    x2=a
    を解こうとすると、aが負の数の場合には、解がないことになる。
    しかし、 2乗すると負の数になる想像上の数をイメージすると解が存在することになる。
    この2乗すると負の値を持つ想像上の数(イマジナリ・ナンバー)を 虚数 (imaginary number) と呼ぶ。 特に、その2乗が -1 になる数を虚数単位と呼ぶ。
    これに対して、これまでの2乗すると非負の値を持つ数を実数 (real number)と呼ぶ。 また、実数と虚数を包括して複素数 (complex number) と呼ぶ。 複素数を四則演算して得られる数も、また、複素数である。
  2. 複素数 (complex number)

    電気工学、電子工学や通信工学などの分野では、 記号 i は電流を表現するのに用いるため、 -1 の平方根である虚数単位 (imaginary unit) を表すのに j を使用する。
    したがって、ここでも、
    により虚数単位を表すことにする。
  3. 複素平面 (complex plane)

    複素数は 3+2j などのように、2つの実数 xy を用いて
    と表現することができる。
    したがって、実数を直線上の点に対応させることができる数直線を2次元に拡張し、 複素数 z を 平面上の点 (x, y) に対応付けることができる。 この平面を複素平面 (complex plane) 、 あるいは、 ガウス平面と呼んでいる。

    tan-1 は tan の 逆関数であり、 arc tangent(アーク・タンジェント)と読む。

  4. 用語


    複素平面(complex plane) 複素数の実数部、虚数部を、それぞれ、横軸、縦軸の座標に対応させた平面
    実軸(real axis) 複素平面上での横軸、複素平面上の点に対応する複素数の実数部に対する座標軸
    虚軸(imaginary axis) 複素平面上での縦軸、複素平面上の点に対応する複素数の虚数部に対する座標軸
    実数部(real part) 複素数を2つの実数 x, y を用いて z=x+jyと表すときの x
    虚数部(imaginary part) 複素数を z=x+jy と表すときの y。 ただし、x, yは実数
    絶対値(absolute value) その複素数に対応する複素平面上の点の原点からの距離
    偏角(arugument) その複素数に対応する複素平面上の点の実軸から測った角度 (左回りを正の方向とする)
    複素共役(complex conjugate) 虚数部の符合を反転して得られる複素数を もとの複素数と互いに複素共役(ふくそきょうやく) であると言う。 x+jyx-jy は互いに複素共役である。

  5. 複素数と複素平面の対応

    複素数の値を入力して、複素平面(ガウス平面)上に対応する点をプロットしてみよう。
  6. 複素数とそれに対応する複素平面上での点を示す。


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