5. 論理関数の標準形

論理回路の設計手順

入出力の関係から論理関数の標準形を導出し, 簡単化してから論理回路で実現する.

論理回路の設計手順

  1. 真理地表を作成する
  2. 論理関数の標準形(canonical form)を導出する
  3. 論理関数を簡単化する
  4. 論理関数で表現する

加法標準形

前回

乗法標準形

最大項

想定されるすべての変数の論理和で表した項を最大項と呼ぶ.

乗法標準形(conjunctive canonical form)または論理積標準形

最大項の論理積で構成した論理関数

乗法標準形の導出手順

  1. 真理値表の出力が0の行すべてに印を付ける
  2. 印を付けた各業について, 入力が0の変数はそのまま,入力が1の変数は否定して 最大項を作る
  3. 得られた最大項の論理積をとる

例題5.4

真理値表
A B Z
00 0
011
101
11 0

真理値表
A B A+B A+B (A+B) ·(A+B)
00 0 1 0
01 1 1 1
10 1 1 1
11 1 0 0

上の2つの真理値表の Z と (A+B)·(A +B) の列を比べると,

Z = (A+B)·(A +B)


例題

真理値表
A B C Z
000 1
001 0
010 0
011 0
100 1
101 1
110 0
111 1
 
(A, B, C) 
 
(0, 0, 1) →  A+B+C
(0, 1, 0) →  A+B+C
(0, 1, 1) →  A+B+C
 
 
(1, 1, 0) →  A B +C
 
Z = (A+B+C)· (A+B+C)· (A+B+C)· (A+B+C)


例題

真理値表
A B C Z
000 0
001 0
010 1
011 1
100 0
101 0
110 1
111 1
 
(A, B, C)
(0, 0, 0) → A+B+C
(0, 0, 1) → A+B+ C
 
 
(1, 0, 0) →  A+B+C
(1, 0, 1) →  A+B+ C
 
 
Z = (A+B+C)· (A+B+C)· (A+B+C)· (A+B+C)

演習問題

p.33より出題


2時限目

p.33の設問[2](2): 乗法標準形の論理関数を導出し,シミュレータにより動作を確認せよ.


達成目標