5. 論理関数の標準形
論理回路の設計手順
入出力の関係から論理関数の標準形を導出し, 簡単化してから論理回路で実現する.
論理回路の設計手順
真理地表を作成する
論理関数の標準形(canonical form)を導出する
論理関数を簡単化する
論理関数で表現する
加法標準形
最小項
想定されるすべての変数を含む論理積を最小項と呼ぶ.
加法標準形(disjunctive canonical form)または論理和標準形
最小項の論理和で表した論理関数
例題5.1
真理値表
A
B
Z
0
0
0
0
1
1
1
0
1
1
1
0
Z =
A
·B + A·
B
例題5.2
真理値表
A
B
C
Z
0
0
0
1
0
0
1
0
0
1
0
0
0
1
1
0
1
0
0
1
1
0
1
1
1
1
0
0
1
1
1
1
Z =
A
·
B
·
C
+A·
B
·
C
+A·
B
·C +A·B·C
例題5.3
真理値表
A
B
C
Z
0
0
0
0
0
0
1
0
0
1
0
1
0
1
1
1
1
0
0
0
1
0
1
0
1
1
0
1
1
1
1
1
Z =
A
·B·
C
+
A
·B·C + A·B·
C
+ A·B·C
特徴
記述にもれのない論理式を堅実に構築できる
要領が悪く無駄が多い
ベン図やブール代数の定理を用いた式変形
乗法標準形
次回
へ
演習問題
p.33より出題
2時限目
p.33の設問[2](2):
(2) 素数2, 3, 5, 7を検出する回路
[ヒント]
0から7までの整数値を2進数で表現するには, 3ビットが必要である.
0または1の信号 ( a
2
, a
1
, a
0
) を 3ビットの整数
y=a
2
×2
2
+ a
1
×2 + a
0
に対応させる.
2, 3, 5, 7 は,それぞれ,2進数で表すと, 010, 011, 101, 111 であるから,
( a
2
, a
1
, a
0
) が(0,1,0), (0,1,1), (1,0,1), (1,1,1)のときに 1 を出力し,
それ以外の入力に対しては 0 を出力する論理回路を構成する.
この論理回路を設計し,シミュレータにより動作を確認せよ.
達成目標
与えられた論理式を加法標準形に整理することができる
真理値表から加法標準形の論理式を導出することができる
加法標準形による論理回路の設計ができる