複素数の乗除算
- 複素数の乗算
- 複素数の除算
- デモンストレーション
戻る
複素数の乗算
任意の複素数を絶対値 r と偏角θを用いて、
z = r exp[jθ]
と極形式で表すことができる。
複素数 z1 と z2 を
z1 = r1 exp[ jθ1]
z2 = r2 exp[ jθ2]
と表すと、これらの積は、
z1・z2
= r1r2
exp[j (θ1+θ2 ) ]
と変形できる。
したがって、複素数をかけ算した結果を極形式で表すと、
絶対値はかけ算、偏角は足し算となる。
複素数の除算
かけ算の場合と同様にして、割り算の場合には、
z1 ÷ z2
= (r1 / r2)
exp[ j (θ1 -θ2 )]
となる。
デモンストレーション
複素平面上での乗算
操作方法
- 乗算(mul.)あるいは除算(div.)を add または sub. ボタンを押して選択する。
- z1、z2 の変更には、ボタンを押して
どちらを変更するか決定する。
- 値の変更方法は次の2通りがある。
- re: あるいは im: の右横の白く表示された枠内をマウスでクリックし、
キーボードを操作して値を入力しリターンキーを押す。
- 複素平面上にマウスを移動させ、マウスボタンをクリック、または、
ドラッグする。
説明
- 乗算:
-
O, 1, z2 を頂点とする三角形と、
O, z1, z1z2 を頂点とする三角形は相似になる。
-
z1 と z2 それぞれの偏角の和は z1z2
の偏角と等しくなる。
-
|z2|=1 となるような z2 を z1 にかけ算すると、
複素平面上で、
z1z2 は z1 を
z2 の偏角と同じだけ回転させた点となる。
-
z1 と z2 に互いに複素共役な値を与えると、
z1z2 は実軸上の点となり(実数となり)、
次の式が成り立つ。
z = |z1|2 = |z2|2
- 除算:
-
O, z2, z1 を頂点とする三角形と、
O, 1, z1/z2 を頂点とする三角形
は相似になる。
-
z1 と z2 それぞれの偏角の差は z1/z2
の偏角と等しくなる。
-
|z2|=1 となるような z2 を z1 から割算すると、
複素平面上で、
z1z2 は z1 を
z2 の偏角と同じだけ反対方向に回転させた点となる。
戻る