未定義項を含む場合

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出力を定めない場合を含むときの簡単化

<例>

次図のタイムチャートに示す動作をする論理回路を設計する.
ここで, 入力をA, B, C, D とし,出力をZとする.
なお,タイムチャートに示されていない入力に対しては, 出力を定めないことにする.
すなわち,(A, B, C, D) = (1, 1, 0, 1), (1, 1, 1, 0), (1, 1, 1, 1) の場合の出力Zは,0, 1 のどちらでも構わないことにする.
以下,これらを未定義項と呼ぶことにする.

右上図のようにこの場合のカルノー図を描き、 簡単化した論理式を求める.
その手順は以下の通りである.
  1. カルノー図の各セルに出力値(0 または 1) を記入する
  2. 出力を定めない未定義項に対応するセルに星印「*」を記入する
  3. 1と記入されている隣合うセル,2, 4, 8 (2N)個の長方形領域 のグループにまとめる
  4. *と記入されている未定義項を含めたほうがより大きなグループにまとめ ることができる場合には,
    その未定義項を1と解釈してグループに含める
  5. 各グループについて,その場合に1になる積形式の論理式を求める
  6. すべてのグループについて,上で得られた論理式の和が, 求める出力信号に対する論理式である

上図の例では,(A,B,C,D)=(1,1,0,1)の場合の未定義項を1とみなして,

Z = BD + CD
が求まる.

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演習問題

[表1] 3入力1出力回路の真理値表
入力 出力
A B C Z
0000
0010
010 ×
011×
1000
1011
1101
111×

表中の× は未定義(0, 1 を定めない)項を表す

  1. [表1] に示す真理値表からカルノー図を描き,出力値1に着目して, 出力 Z を A, B, Cの論理積の論理和の形式で表わせ.
  2. [表1] に示す真理値表からカルノー図を描き,出力値0に着目して, 出力 Z を A, B, Cの論理和の論理積の形式で表わせ.


達成目標


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