4. 正論理と負論理
論理回路において
1を真(Hi, High),0を偽(Log)として論理回路を構成することを正論理
(positive logic, Active Hight)といい,
逆に,0を真(High),1を偽(Low)として論理回路を構成する場合を
負論理(negative logic, Active Low)と呼ぶ.
ブール代数の双対性から,正論理と不論理の間には単純な関係が成立する.
真理値表の解釈
- 電気的動作
電気的動作
入力 | 出力 |
A | B |
Y |
Lo | Lo | Lo |
Lo | Hi | Lo |
Hi | Lo | Lo |
Hi | Hi | Hi |
- 正論理
- Loを0に,Hiを1に対応させる
A, Bともに1のときにのみ出力は1になる
- 負論理
- Loを1に,Hiを0に対応させる
A, Bともに0のときにのみ出力は0になる
- 負論理から正論理への変換
- 入出力の 0と1を交換すれば負論理での回路は正論理と一致する
まとめ
ゲートに次の置き換えを適用すると,元のゲートと同じ動作をする.
- ゲートの種類: 「AND」 と 「OR」 を入れ替える
- 入力と出力に対して: ,「○なし」 と 「○あり」を入れ替える
NANDやNORによる完全系
NAND
NANDゲートを用いて,NOT, AND, ORゲードなど他の基本ゲートを構成することができる.
NOR
NORゲートを用いて,NOT, AND, ORゲードなど他の基本ゲート構成することができる.
例題
[例題4.1]
演習問題
2時限目
以下の設問について,
シミュレーターを用いて,
設問の論理回路と解答として得られた回路の間で,
入出力の関係さ一致することを確認せよ.
- 演習問題[1](p.26)の(e)に示された回路をNANDゲートのみの回路に変換せよ.
シミュレーションにより,変換前と変換後で出力信号が一致することを確認せよ.
- 演習問題[2](p.26)の(d)に示された回路をNORゲートのみの回路に変換せよ.
シミュレーションにより,変換前と変換後で出力信号が一致することを確認せよ.
達成目標
- 正論理と負論理の変換
- NANDゲートのみの回路に変換する
-
シミュレータを用いて,動作を確認することができる
-
シミュレータを操作し,
動作を確認するための適切な入力信号を設定することができる
-
シミュレーション結果を読み取って,真理値表を作成することができる